ゴジラシリーズ最大の異色作。小学生か中学生の時に、深夜にゴジラシリーズが毎日のように放送されている時に見たうちの一作です。
公開された1971年は公害病が認知され始めた時期で、日本で初めて光化学スモッグによる被害が報道されたのが前年の1970年。見えない何かによって突然体調不良になるなんて、当時の人々はとても恐怖していたことでしょう(まるで今の放射性物質問題です。)
劇中では、ヘドラと呼ばれる汚染物質やヘドロを糧に成長した怪獣が出現し、ゴジラと3回戦います。ゴジラの片目を潰したり腕を一部白骨化させたりと、他の怪獣以上にゴジラを苦しめますが、最終的にはゴジラがヘドラを倒し日本は救われます。
ヘドラを倒した後、ゴジラは人間によって汚された海や空を悲しげに見ながら海へ帰っていきます。
当時のゴジラシリーズでは、ゴジラは人類の味方であり、さまざまな怪獣をゴジラが撃退してくれます。しかし、そのゴジラは人類が行ったビキニ環礁の核実験によって生まれ、人類の公害によって生まれたヘドラに襲われた人類は、そのゴジラによって救われたのです。
人が生み出したゴジラ(核)とヘドラ(公害)を戦わせるなんて人間ってなんて残酷な生き物なんだ、と幼いながら思ったのを覚えています。
ラストシーンに流れる挿入歌。男声合唱なのですが、音源が見つからなかったので歌詞だけでも。最近のニュースでも耳にする放射性物質の名前もあります。
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